【重要】就労ビザ「技人国」の審査が厳格化!4月15日からの新ルールと企業が取るべき対策


こんにちは。今回は、2024年4月8日に出入国在留管理庁から発表された、「技人国」ビザの運用厳格化について解説します。

今回の改定は、特に中小企業や新設会社(カテゴリー3・4)を対象としており、4月15日から即日運用されています。偽装就労や単純労働の排除を目的とした非常に重要な変更ですので、外国人雇用を検討している企業の皆様は必ずご確認ください。

1. 今回の変更対象となる企業

今回の新ルールが適用されるのは、主に以下の企業です。

  • カテゴリー3: 前年分の給与所得の源泉徴収税額が1,000万円未満の企業。
  • カテゴリー4: 設立直後の新設会社など、上記に該当しない企業。

※カテゴリー1(上場企業など)やカテゴリー2(源泉徴収税額1,000万円以上の企業)は、今回の追加書類提出の対象外となります。

2. 追加された2つの必須書類

4月15日以降の認定・更新・変更のすべての申請において、以下の書類の添付が必要になりました。

① 所属機関の代表者に関する申告書

会社のトップ自らが、「不法就労をさせていない」「単純労働をさせていない」ことを担保し、責任を明確化するための書類です。

  • 代表者が外国人で海外居住の場合: 在留カード番号の欄は「なし」と記載しても、直ちに不許可になるわけではありません。ただし、虚偽記載は厳禁です。理由書などで、誰が日本国内で指揮命令を出し、適正に業務が行われているかを説明することが推奨されます。

② 言語能力を証明する書類(対人業務を行う場合)

翻訳・通訳、語学指導、広報、営業、接客を伴う事務など、「言語を用いて対人業務」に従事する場合、その言語の証明書が必要です。

  • 基準: セファール(CEFR)B2相当以上の能力。
  • 日本語の場合: JLPT(日本語能力試験)N2以上、またはBJT(ビジネス日本語能力テスト)400点以上が目安となります。
  • 英語の場合: 社内用語が英語の企業などで働く場合、TOEICなどの英語能力証明書が必要になります。

3. なぜ厳格化されたのか?

背景には、ITエンジニアや通訳という名目で呼び寄せながら、実際には工場のラインや飲食店の接客といった単純労働に従事させているケースが後を絶たないという現状があります。 入管は、審査の入り口でスクリーニング(ふるい分け)を強化し、実態のない雇用を排除しようとしています。

4. 企業が今すぐ取り組むべき3つの対策

優秀な人材を確実に採用するために、企業側は以下の準備を進める必要があります。

  1. 採用基準と求人票の見直し: 募集要項に「セファールB2相当(日本語ならN2)の合格証が必要」であることを明記し、面接時に原本を確認しましょう。
  2. 職務内容の明確化: エンジニアなど、業務上日本語をほとんど使わない場合は、どのような業務を行い、どの言語で指示を出すのかを論理的に説明できるように整理しておくことが重要です。
  3. 「カテゴリー2」へのランクアップを検討: オンライン申請システムの利用承認を受けることで、カテゴリー2として扱われる可能性があります。カテゴリー2になれば、今回の追加書類提出は不要になるため、事務負担の軽減と優秀な人材の確保につながります。

まとめ

今回の変更により、カテゴリー3・4の企業にとって「技人国」ビザのハードルが上がったことは間違いありません。特に言語証明ができないと、優秀なネイティブ人材の採用機会を逃すリスクもあります。

今後、入管から詳細なQ&Aが発表される可能性もありますので、引き続き注視が必要です。


投稿者プロフィール

杉﨑議一
杉﨑議一
愛知県岡崎市のビザ申請の専門家です。国際結婚・離婚や家族滞在、永住許可などの、身分系ビザ申請で多くの実績をがあります。 元公立中学校教員として外国人生徒の日本語、教科、進路指導を行い、日本語指導ボランティアとして外国人の日本語指導を行ってきました。
資格 申請取次行政書士 宅地建物取引士
趣味 ツーリング

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