【行政書士解説】2026年6月スタート!「第2世代在留カード」と「特定在留カード」の変更点と注意点


 2026年6月より、入管業務において大きな変化がありました。これまでの在留カードに代わり、セキュリティを強化した「第2世代在留カード」と、マイナンバーカードと一体化した「特定在留カード」の交付が始まっています。

突然の変更に戸惑っている外国人の方や、雇用主の方も多いかと思います。今回は、実務に関わる専門家の視点から、何が変わったのか、どのような点に注意すべきかを解説します。

1. なぜカードが変わったのか?

主な理由は以下の2点です。

  • 偽造防止(セキュリティ強化): 従来のカードも対策はされていましたが、精巧な偽造カードが出回っている現状があります。新カードでは高度なICチップを搭載し、偽造をより困難にしています。
  • 行政のデジタル化: これまでは入管での手続き後に自治体でマイナンバーの手続きを行う必要がありましたが、情報を一元化することで利便性を高める狙いがあります。

2. 「第2世代在留カード」の主な変更点

これまでのカードと大きく違う点は以下の3つです。

  • 16歳未満の写真表示: 従来は16歳未満は写真なしでしたが、今後は1歳以上のお子さんから写真が掲載されます。
  • 有効期限の基準が「18歳」に: 永住者や高度専門職の方が対象ですが、カードの更新期限が「交付後10回目の誕生日(18歳以上)」や「交付後5回目の誕生日(18歳未満)」となり、運転免許証のように誕生日が基準になります。
  • 【重要】表面の記載事項の一部削除: これが実務上最も大きな変更です。「在留期間」「在留の種類(更新か新規か)」「交付年月日」が券面から消えました。これらの情報はICチップの中に格納されており、専用アプリ等で読み取らない限り確認できません。

3. 「特定在留カード(マイナンバー一体型)」とは?

希望者は、在留カードとマイナンバーカードが1枚になった「特定在留カード」を取得できます。

  • メリット: 2枚持ち歩く必要がなくなり、入管と役所の両方に行く手間が省ける場合があります。
  • 注意点: 取得は任意です。発行には10日ほどかかるため、更新のタイミングで即日受け取れない可能性があります。また、住民登録が必要なため、入国直後の空港では発行できません。

4. 雇用主・企業が注意すべきポイント

今回の変更は、外国人を雇用する側にとっても無視できない内容です。

これまではカードを目視すれば在留期間を確認できましたが、今後はアプリでの読み取り住民票の提出を受けない限り、正確な期限がわかりません。現状、読み取りアプリが正常に作動しないケースも報告されており、確認の手間が増えることが予想されます。 しかし、ICチップのセキュリティが強化されたことで、正しく確認さえすれば「偽造カードと知らずに雇用してしまった」という不法就労助長罪に問われるリスクを確実に減らすことができます。

5. 今すぐ切り替える必要はあるか?

現在お持ちの在留カードは、在留期限までそのまま使い続けることができます。 無理に新しいカードへ切り替える必要はありませんが、期限前に変更したい場合は1,900円の手数料がかかります。また、現在入管は非常に混雑しており、カードの受け取りだけで数時間待つことも珍しくありません。

特に差し支えがないのであれば、次回の更新時期まで今のカードをお使いいただくのが現実的でしょう。


まとめ 利便性とセキュリティは相反するものですが、今回の変更はデジタル化に向けた大きな一歩と言えます。特に「券面に在留期間が載らなくなった」点は、今後の雇用管理や行政書士との面談において、アプリでの確認が必須となる大きな変更点です。

ご不明な点があれば、お気軽に当事務所までご相談ください。

投稿者プロフィール

杉﨑議一
杉﨑議一
愛知県岡崎市のビザ申請の専門家です。国際結婚・離婚や家族滞在、永住許可などの、身分系ビザ申請で多くの実績をがあります。 元公立中学校教員として外国人生徒の日本語、教科、進路指導を行い、日本語指導ボランティアとして外国人の日本語指導を行ってきました。
資格 申請取次行政書士 宅地建物取引士
趣味 ツーリング

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