【採用担当者必見】在留カードの「裏面」に潜むリスク!不法就労を防ぐ3つのチェックポイント


外国人の方を採用する際、在留カードを見せてもらってコピーを取り、本人確認ができれば手続きは終わりと考えていませんか?実は、在留カードの「裏面」にこそ、企業が確認すべき最も重要な情報が隠されています。

これを見落とすと、企業側が「不法就労助長罪」に問われる可能性もあります。今回は、在留カードの裏面に記載されている「3つの就労制限の区分」とその確認方法を徹底解説します。

1. 「就労不可」=一切働けない、ではありません

「留学」や「家族滞在」など、働くことが本来の目的ではない在留資格の方のカードには「就労不可」と書かれています。しかし、これだけで採用を諦める必要はありません。

  • チェックポイント: カード裏面の「資格外活動許可欄」を確認してください。「許可(原則週28時間以内)」などのスタンプがあれば、決められた範囲内でアルバイトが可能です。
  • 注意点: 学校の長期休業期間中は「1日8時間以内」まで緩和されることがありますが、時期によって条件が変わる点には注意が必要です。

2. 「在留資格の範囲内で就労可」の落とし穴

「技術・人文知識・国際業務」などの就労ビザを持つ方のカードにはこう記載されます。一見、何でもできそうに思えますが、「どんな仕事でもできる」という意味ではありません

  • 業務内容の不一致: 例えば、通訳や企画職として許可された人が、現場での単純作業や倉庫作業ばかりに従事させられた場合、在留資格の範囲外とみなされます。
  • 更新時のリスク: 会社側の命令で範囲外の業務をさせてしまうと、次回の更新で不許可になる恐れがあります。
  • 対策: 入管が事前に証明してくれる「就労資格証明書」を本人に取得してもらい、入社前に提出してもらう運用が非常に有効です。

3. 「指定書」を確認しなければならないケース

「特定活動」や「高度専門職」の方のカードには、「指定書により指定された就業活動に従事する」と記載されています。

  • カードだけでは不明: この表記の場合、カードを見ただけでは具体的な仕事内容が分かりません。
  • パスポートをチェック: 活動内容はパスポートに添付されている「指定書」の原本に詳しく書かれています。採用時には、カードだけでなく必ずパスポートの指定書も確認してください。

4. 2026年6月スタート!「特定在留カード」への対応

2026年6月14日から、在留カードとマイナンバーカードが一体化した「特定在留カード」の運用が始まりました。これに伴い、採用実務には大きな変化が出ています。

  • 表面から情報が消えた?: 特定在留カードでは、これまで表面に記載されていた「在留期間(3年や5年など)」や「許可の種類」が目視では確認できない仕様になっています(満了日は引き続き記載されています)。
  • アプリの導入が必須: カードのICチップ情報を読み取るための「在留カード等読取アプリケーション」を導入し、データで正確な情報を確認する体制を整えることが、これまで以上に重要になっています。

まとめ:企業を守るための「確認義務」

「不法就労だとは知らなかった」という言い訳は通用しません。確認を怠ったことに過失があると判断されれば、企業側が罰せられます。

  1. 裏面の記載を隅々まで確認する
  2. 指定書などの別添書類も必ずチェックする
  3. 読み取りアプリを活用し、ICチップの情報を確認する

これらの基本動作を社内でマニュアル化し、徹底することが、結果として企業自身を守ることにつながります。


※本記事の内容は、2026年6月施行の特定在留カード制度を含む最新の運用に基づいています。

投稿者プロフィール

杉﨑議一
杉﨑議一
愛知県岡崎市のビザ申請の専門家です。国際結婚・離婚や家族滞在、永住許可などの、身分系ビザ申請で多くの実績をがあります。 元公立中学校教員として外国人生徒の日本語、教科、進路指導を行い、日本語指導ボランティアとして外国人の日本語指導を行ってきました。
資格 申請取次行政書士 宅地建物取引士
趣味 ツーリング

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